歯の数の異常

2010年の小児歯科学会の大規模な疫学調査の報告によると、親知らずを除く永久歯の先天性欠如は10.09%の頻度だと報告されました。10人に1人もの方が、永久歯が少ないことがわかったのです。

逆に、歯の数が多すぎる、過剰な場合も意外とよくあります。正常な向きの場合、逆向きの場合、他の歯、歯並びに影響を及ぼす位置の場合も少なくありません。
自覚症状がなくても、他の歯へ影響する心配がある場合は、抜歯を検討する必要があります。
そのタイミングも、経過観察とともに、決める必要がある場合もあります。一人一人の状況に合わせた診断、治療が必要です。

例えば、お口の中を一見しただけで分からなくても、レントゲンやCT で撮影してみると、

  • 埋まっている犬歯の向きや位置がずれている
  • 埋まっている犬歯の見え方が左右で異なる
  • 隣の歯の根に干渉している

歯がうまく生えられず、数が足らないことは、珍しいことではありません。
その様子や程度は様々ですが、早期に気づくことが鍵です。ぜひ歯医者さんでチェックしてもらいましょう。

歯の色の異常

乳歯は青白い色をしていることが多く、永久歯はもともとが黄ばんだ色をしていることが多いです。
子どもの歯で、象牙質の本来の黄ばみが透けて見えているだけであれば、歯に異常はありませんが、その他の理由で黄ばみがあるとなると、何らかのトラブルの可能性があります。歯医者さんで診てもらいましょう。

歯の生える時期の異常

乳歯が生える時期、乳歯が永久歯に生えかわる時期。それぞれ個人差がありますが、1歳を過ぎて1本も生えてこない場合や、14歳以上で乳歯が抜けない場合などは、歯医者さんに診断してもらってください。
また、乳歯が抜けて3 ヶ月以上経っても、永久歯が生えてこない場合も、歯科医院で診てもらいましょう。